腱鞘炎の詳細と対策
手や指が痛い、と感じる人は増えています。特にパソコンやスマホの使用が一般化した現代では、その原因として腱鞘炎が指摘されることが多いです。この疾患は指や手首に多く見られますが、実際には肘や肩、足首など、体のいろいろな部位にも影響を及ぼす可能性があります。
腱鞘炎とは何か
腱鞘炎は、特定の体部位の腱が炎症を起こす病気です。この炎症は、その部位を過度に使用することで引き起こされます。例えば、長時間のパソコン作業やスマートフォンの操作、あるいはスポーツなどが原因となる場合があります。
腱と腱鞘の機能
- 腱(けん): 筋肉と骨を結びつける繊維性の組織。
- 腱鞘(けんしょう): 腱が通るトンネル状の構造で、腱の動きをスムーズにする。
繊維性の腱と、それを保護・ガイドする腱鞘が炎症を起こすことで、痛みや腫れ、動きにくさが生じます。
原因となる行動やリスク
腱鞘炎は特に、手を多用する職業や、日常生活での不適切な姿勢、運動不足などが引き金となる場合が多いです。
- 職業: IT関連、美容師、料理人など
- スポーツ: 野球、ゴルフ、テニスなど
- 日常生活: スマホやパソコンの長時間使用
腱鞘炎の種類と症状
種類 | 特徴 |
---|---|
ドゥケルバン腱鞘炎 | 親指側の手首に炎症。ペットボトルの蓋を開けたり、物を掴んだりするときに痛みがある。 |
バネ指 | 指の付け根が炎症。力を入れると指がカクっと動く。悪化すると指が曲がらなくなる場合も。 |
マウス腱鞘炎 | PCマウスの長時間使用で発症。小指側の手首に腫れや痛みが現れる。 |
症状の段階
- 初期:動かしにくいだけで大きな痛みはない。自然に改善される場合も。
- 中期:患部が腫れてきて熱を持つ。日常生活に支障が出る。
- 末期:安静時でも痛みがあり、手術も視野に入る。
まとめ
腱鞘炎は、過度な身体の使い方や不適切な姿勢からくる病気です。症状は初期から末期まで進行する可能性があり、対策や早期治療が重要です。特に手を頻繁に使う職業の人、長時間パソコンやスマホを使う人は注意が必要です。