橋本病と甲状腺機能低下症:認識と対策
何故「疲れ」が指摘されるのか?
一般的には、疲れや体力の低下は日常生活のストレスや過労と関連付けられがちです。しかし、橋本病が関与するケースも少なくありません。この病気は自己免疫疾患であり、体内の甲状腺を攻撃します。これが原因で甲状腺機能低下症が発症し、疲労感が増してしまうことがあります。
症状が表れる仕組み
甲状腺は、体内のエネルギー代謝に関与する重要な臓器です。甲状腺が損傷されると、代謝が悪化し、体内のエネルギーが効率的に利用されません。これが甲状腺機能低下症の主な症状であり、疲労感が一つの指摘事項とされます。
甲状腺機能低下症の症状について
一般的な症状
- 無気力
- 便秘
- 食欲低下
顕著な症状
- むくみ
- 顔の印象が重い
- 高齢になると症状が出やすくなる
症状 | 橋本病 | バセドウ病 |
---|---|---|
疲労 | ○ | × |
便秘 | ○ | × |
無気力 | ○ | × |
汗 | × | ○ |
高体温 | × | ○ |
食欲 | 低下 | 増加 |
体重 | 増加 | 減少 |
診断と治療方法
診断
橋本病は特定の自己抗体が甲状腺に影響を与えるため、血液検査が一般的な診断方法です。
治療
症状が出ている場合、ホルモン補充療法が最も一般的な治療です。この方法には副作用はほぼありません。
まとめ
橋本病は疲労感や甲状腺機能低下症など、多くの健康問題に影響を与える可能性があります。症状がある場合には早めの診断と治療が必要です。特に高齢者や女性に多いこの疾患は、早期発見と適切な治療が重要です。